こんにちは、8sk8(エイトスケート)のヒロキです。
この記事では「オーリーって何?」という方から「オーリーの高さを上げたい!」という方まで、幅広く解説していきます。
✓この記事を読むメリット
・オーリーの原理が分かる。
・オーリーの練習方法が分かる。
・オーリーのコツが分かる。
ゼロからオーリーの練習を始める初心者の方にも分かりやすい様に、丁寧に説明して行きますので良かったら最後までご覧ください。
オーリーとは?
オーリーとはスケートボードで言う所のジャンプの動作です。
デッキが浮く原理としては
- テールを弾く
- ノーズが勢いよく上がる
- ノーズを抑える
- テールが上がる
といった感じでテコの原理のようなものです。
適切なタイミングで、適切な動作を行うことが重要になってきます。
Qノーズとテールとは?
スケートボードのデッキの反り返り部分。前をノーズ、後ろをテールと呼ぶ。
モーション
オーリーの一連の動きを表すと、
- スタンスを整える
- 重心を整える
- しゃがむ
- 飛ぶ直前にテールを弾く
- 前足ですりあげる
- 前足で進行方向に押し出す
- 両輪で着地
すごく細かく説明したので、やる事が沢山あって忙しい感じがしますが、実際は一瞬の出来事です。
1つの動き当たり0.1秒とかの世界ですが、その0.1秒の動き、またはタイミングを変えるだけで、オーリーは劇的に変化します。
スタンス
スタンスとはトリックをする際の足の位置のことを指します。
スタンスには個人差があるものの、基本的なオーリーのスタンスに大差はないので、以降で説明していくオーリースタンスを覚えれば間違いないです。
✓まずは正しいスタンスを覚える
オーリーの正しい動作を1日できる様になる事はないですが、1日で正しいスタンスを身に付ける事はできるはずです。
後ろ足のスタンス
オーリーのスタンスの後ろ足は、以下の通りテールの中心を弾ける位置に置きましょう。
親指の付け根が、丁度テールの中心にある事がベストです。
後ろ足がテールの中心からズレていると板が傾いてしまい、真っ直ぐオーリーをすることが難しくなります。
以下の画像の通り、後ろ足がテールの中心さえ捉えていれば、中に入れようが、端に置こうが、やりやすい方で問題ありません
前足のスタンス
前足に関してはデッキの中心からビスの間に置くのが一般的です。
✓オーリーは高さでスタンスが変わる
・高いオーリーをする時は前足のスタンスを深く(デッキの中央に寄せる)
・低いオーリーをする場合は浅いスタンス(ノーズ側に前足を寄せる)
前足のスタンスにおけるNG例 その1
前足が開きすぎているor閉じすぎている。
以下の画像の様に前足を置いてしまうとデッキが曲がってしまう原因になります。
前足のスタンスにおけるNG例 その2
つま先が出すぎているorかかとが出すぎている。
オーリーは前足の小指の付け根部分がデッキに当たる様にスリ上げます。
以下の画像の様なスタンスを取ってしまうと、デッキが空中でぶれてしまい上手くコントロールできません。
正しいスタンスを理解することは、オーリーを練習する上での第一ステップですね!
オーリーの練習方法
オーリーはいきなり出来る様になるトリックではなく、何回も試行錯誤して徐々に上手くなるものなので、段階的に練習していく必要があります。
間違っても、まだ飛べないのに物を超えようとするなんて事はしないでください!普通に事故ります(笑)
以上の練習項目を1つずつ説明していきます。
練習方法1 止まってのオーリー
最初は後ろ足をすぐに下ろしても大丈夫なので、弾くという動作を理解しましょう。
この時、しっかりと地面にテールを当てて「パチン」という音が鳴るようにする事がポイントです。
テールを弾いたときの音は、弾きの強さを測る判断材料となります。
弾きの音に注目しておくと「今の良かったなー」とか「全然弾けてないなー」とかが分かります。
板の上でバランスを取る事に慣れる
止まった状態でのオーリーをした後、なるべく板から降りないようにしてください。
着地した時に板から降りずにキープ出来るという事は、オーリーをする前のしゃがみの重心、その後の空中姿勢が安定しているという事です。
オーリーの高さや板を平行にする事よりも、とにかくテールを地面に当てながらジャンプして、板の上から降りない事が優先です。
できる限り平行なオーリーを目指す
次は、なるべく板を平行にし、四輪着地をするための練習ステップです。
前提条件として、空中で板を平行にするには、後ろ足を前足と同じ高さ、もしくはそれ以上の高さまで引き上げる必要があります。
そして、テールを引き上げるためには、前足の動作が必要不可欠になってきます。
前足の動作の流れとしては、
- 膝を出す
- 足首を寝かせる
- 持ち上げる
- 前に出す
あえて1.2.3.4と順番に表しましたが、実際はこの動作をほぼ同時にするほどに一瞬の出来事です。
「1.膝を出す」と「2.足首を寝かせる」はリンクしていて、膝を出すと足首は勝手に寝ます。
Q足首を寝かせ始めるタイミングは?
弾く前から寝かせる意識を持って、弾いたときにはすでに足首が寝ている状態がベストです。
「4.前に出す」という動作は高さがピークになる点で、地面と平行にノーズを前に押し出す動作です。
正直この動作が一番難しいです(オーリーに余裕が必要だから)
キレのあるオーリーができる人=前足の動きが上手い人だと思っています。
✓前足を押し出す動作のイメージ
寝かせた足を返すイメージ。足全体ではなく足首に意識を向ける。
前足を押し出すにはしっかりと弾けている事が必要不可欠ですので、自分の弾きにある程度の自信がついてから前足に意識を向けてください。
練習方法2 進んだ状態でのオーリー
ずっと止まった状態でのオーリーを練習していて、いざ進んでのオーリーをやってみると「あれ、なんか全然感覚が違う」という風になるかと思います。
たしかに感覚は違うのですが、原理は同じです。
進みながらのオーリーが上手くできない理由
止まった状態でのオーリーは上手くできるのに、進みながらのオーリーが思い通りにできない!と感じる方が非常に多いかと思います。
私も「進みながらのオーリーと、止まってのオーリーは別のトリックじゃないか?」と感じるぐらい苦戦しました。
これは、スピードが出ることによって、恐怖心から重心がずれてている事が原因かと思います。
普通に考えて、止まった状態でも怖かったのに、いきなり進みながらなんてハードルが高すぎるかと思います。
なので最初は「これほぼ止まってるのと変わらんやん」と言えるぐらいのスピードでやってみてください。
そこから、回数を重ねて徐々にスピードを上げて恐怖心を減らしていきましょう!
次第に、止まった状態でのオーリーと変わらない様にできると思います。
なんだったら、止まった状態でのオーリーの方が逆に難しい。と言えるぐらいまでやっちゃってください。
✓進みながらのオーリーでよくある勘違い
「前に進んでいるからオーリーする時も前にジャンプするのかな?」慣性の法則があるので真上に飛べばOKです。
練習方法3 線を飛び越える
進んだ状態でのオーリーに慣れてきた所で「よし!物越えをしよう!」と言いたいところではありますが、その準備段階として、まずは線を飛び越えるオーリーを練習しましょう。
線は視認しやすいように、カラーテープなどを地面に貼り付けてやると良いかと思います。
線を越えるだけなら普通にオーリーするのと変わらないと思いきや、難易度が少し上がります。
- ある程度スピードが必要
- スピードによって飛ぶタイミングを調整する必要がある
- 目線が変わる
線を飛び越えるためには、デッキではなく、線を見ながら、弾くタイミングを調整する必要があります。
スピードが早ければ早いタイミングで弾かなければならないし、スピードが遅ければ、ギリギリで弾くといったタイミングのコントロールが必要となってきます。
これまで説明してきた対象物がないオーリーの目線は、デッキを見て足の位置を確認しながらのオーリーでした。
しかし、そのままの目線で線を越えようとしてしまうと、正確なタイミングで弾くことが困難になります。
以降のオーリーで物超えをする時のためにも”線を見ながら飛ぶ”という目線の違いに慣れておきましょう。
練習方法4 低い物を飛び越える
いよいよオーリーを活用して、物を飛ぶというステップになります。
物を越える以外にも、低めの段差を登る練習も効果的です。
物越えはフラットのオーリーよりも怪我のリスクが高まります。
低いものから始めていき、徐々に高さを上げていくのが安全です。
そこでオススメなのが、コーナンなどで売っているカラーコーン。
カラーコーンは自分のレベルに合わせて、高さを微調整できる+柔らかいので後ろのトラックが当たってしまっても引っかかる事がない。
オーリーを練習中の方にとって、かなり良い練習道具になります。
物越えの練習を始める前にとりあえずコーナンにGOしてください!!
コーンの先端を合わす レベル1
まず最初に挑戦すべきは、コーンの先を合わせたレベル1の高さ。
この高さなら板が平行になっていなくても、超える事ができます。
「物が無けりゃこの高さを出せるのに…。」
飛べない原因の多くは恐怖心が関係しています。
その恐怖心から体が開いてしまったり、重心がずれていたり、弾けなかったりして、身体が思うように動かない事に悩まされます。
他に飛べない原因としては、色んな事を意識しすぎている事が関係しているかもしれません。
あえて何も意識せずに挑むことによって、初めてこのレベル1のコーンを飛べた事を覚えています。
スケートボードに関わらず、トップアスリートは練習を重ね、意識せずとも体が思うように動く”無の境地”に達していると考えています。
意識することも大事ですが、一度ダマされたと思って、何も考えずに飛んでみてください。
練習方法5 徐々に高さを上げていく
高さを上げていく上で行き詰まった場合は以下のことを試してみてください。
- いつもより深くしゃがんでみる
- いつもよりスピードをつけてみる
- スタンスを変える
- 重心を変える
- 弾くタイミングを変える
飛べない事には何かしらの原因が必ずあります。試せることは全部試すつもりで、たくさん失敗してください。
✓弾くタイミングは対象物の高さで変わる
高い物ほど前もって弾く必要があります。ギリギリで弾いてしまうと、ノーズが上がる前に物に当たってしまいます。
組コーン(セットコーン)を飛ぶ
この記事をここまで見てくださっている方の大半は、この組みコーンを目標にしているかと思います。
この組みコーンというものは、板が平行になっていないと安定して飛べません。
それに、高さだけでなく幅もあるので、ある程度スピードをつける必要もあります。
弾きだけでもダメだし、前足が使えていても弾けていないとダメ。
それが組コーン(約30cm)
この高さを安定して飛べるようになれば、オーリーを活用し体を180°回転させるFS180、BS180、キックフリップ、ヒールフリップと言ったトリックをメイクしやすくなります。
Q組みコーンをオーリーで飛べるまで、キックフリップは練習しない方が良い?
できなくてもキックフリップにチャレンジしちゃってOKです。しかし、オーリーとキックフリップは密接な関係なので、オーリーの練習自体がすでにキックフリップの練習にもなっています。
組みコーンが飛べるようになるまではかなりの時間が必要になります。
僕も目標にしていたセットコーンがなかなか飛べなくて「俺スケボーのセンスないしもうやめようかな」と悩んでいた時期がありました。
今では有りがたい事に、ミスる事の方が難しいぐらいに安定して飛べるようになりました。
それでも、僕のスケートライフの中で”組みコーンを飛べた”これが一番嬉しかった瞬間です。
オーリーの失敗例と改善策
主によくある失敗例は以下のようなものです。
順番に見ていきましょう。
失敗例1 ロケットになる
このロケットオーリーとはテールが上がっていないオーリーの事です。
ロケットオーリーになる原因は以下の2つです。
- 後ろ重心になっている
- 前足を上手く使えていない
後ろ重心になっている場合に意識すべきこと
後ろ重心になっているパターンの人に知っておいてもらいたい事は、重心の中心は自分の足と足の間ではなく、デッキの中心だと言う事です。
自分は後ろ足に重心が乗りすぎていると感じている人は、いつもより大げさに前足に重心を乗せてオーリーをする練習が効果的かと思います。
後ろ重心になっていると言う事は、テール側の肩が下がっている可能性が高いです。
肩のラインを地面と平行に保つように意識してみてください。
前足を上手く使えていない場合に意識すべき事
- 足首を寝かせる
- 前足を出すタイミングを早くする
- 少し引き弾きをする
この記事では口が酸っぱくなるほど言っていますが、足首はしっかり寝かせてあげる事で、デッキが足に食いつきやすくなります。
足首は寝かせるだけでなく、寝かせ始めるタイミングを早くする事が、かなり重要です。
人間が脳で司令した動きが身体に伝わるまでは、タイムラグがあります。
なので、自分が思っているよりも早めに動作を行うことで、そのタイムラグが解消できると考えています。
前足の動きを補助できる”引き弾き”とは?
①通常の弾き(真下に弾く)
②引き弾き(少し後ろに弾く)
引き弾きを行うことで得られるメリットは、前足をあまり動かさなくてもノーズ側から直々に迎えに来てくれるという点です。
つまり、引き弾きを行うことによって、前足の動作を補助することができます。
※ただし、引き弾きをしすぎると”高さが出にくい”、”重心がぶれやすい”という点があるので、やりすぎは注意です。
失敗例2 前輪着地になる
前輪着地になってしまう原因としては”弾く前から前輪に体重が乗りすぎている”というのが主な原因です。
前重心にならないように意識しても、どーしても前輪着地になってしまう!という方に試してもらいたいことがあります。
オーリーをする時に、前になる方の足を上げて片足立ちをしてください。
そして、そのままジャンプしてください。
おそらく、上げていた方の足から先に下りた人が多いかと思います。
何が言いたいかというと、”人間は先に上げた足が先に下りるようになっている”と言う事です。
つまりオーリーでもノーズ側の足を先にあげるので”自然に前足から降りてしまう”という現象が起きてしまうと考えられます。
オーリーの理想は四輪着地
前足は、後ろ足が引き上がってくるまで、空中で下りるのを耐える!という意識を持ってオーリーをしてみてください。
失敗例3 体が開いてしまう
体が開いてしまうオーリーというのは、FS側に曲がってしまうオーリーの事です。
言わばFS180ならぬ、FS20ぐらいの状態のオーリーです。
これに関しては私もかなり悩まされました。
「真っ直ぐオーリーしているつもりなのに、なんで曲がってしまうんだ。」
原因は以下の3つの内のどれかだと思います。
- 肩が開いている
- 前足で曲がっている
- 弾きで曲がっている
オーリーが曲がってしまう原因 ”肩が開いている”
肩が開いているのが原因として書いていますが、肩が開いているのは、オーリーが曲がってしまう直接的な原因にはなりません。
肩が開いている状態でも、綺麗で真っ直ぐなオーリーができる人もいます。
ブラジル人のプロスケーターである、ルアン・オリベイラなんかはまさに、ほとんど進行方向を向いています。
日本人のスケーターだと森中一誠さんのオーリーをする際のしゃがみ方が、肩を開くスタイルでカッコいいです。
ですが、普通は肩が開いてしまうと、上半身が開いてしまいがちです。
そして、上半身が開くと、腰が開いてしまいます。
そして、腰が開くと、足が開いてしまいます。その結果、板がFS側に曲がってしまいます。
特に、物越えのオーリーは対象物を見なければいけないので、進行方向に開きがちです。なるべく横目で見るようにしましょう。
もし、肩を少し開いた状態でのオーリーがやりたいなら、オーリーが安定して出来る様になった後に、上半身を意識して練習する必要があるかと思います。
オーリーが曲がってしまう原因 ”前足で曲がっている”
2つ目の原因としては、前足が真っ直ぐに擦れていないことです。
真っ直ぐに擦るのはもちろんの事、ちゃんと小指の付け根の部分で擦り上げている事がかなり重要です。
これが爪先などを使ってオーリーを擦り上げていると、デッキがいがんでしまう原因になります。
自分のオーリーの前足が正しく擦れているか確認するために、普段滑っている時に使用しているスケートシューズを確認してみてください。
スケシューの、この辺りが削れているなら正しく擦れていると思われます。
オーリーが曲がってしまう原因 ”弾きで曲がっている”
オーリーが曲がってしまう原因として、見落としがちなのが弾きです。
先程まで説明してきた、上半身の開きや前足をいくら意識しても、弾きの時点で曲がってしまっているなら、意味がありません。
FS側に曲がってしまうという事は、FSポップショービット気味に弾いてしまっている可能性が高いです。
QFSポップショービットとは?
テールを弾いてデッキを腹側に(反時計回りに)180°回転させるトリック。
自分では真下にに弾いてるつもりでも、実際は、少しだけしゃくってしまっている可能性があります。
自分のオーリーの弾きにフォーカスした動画を撮影して、スローで確認する事が有効な手段だと思います。
最後に
オーリーってコツを知っただけで、試していきなり上手くいく!なんて事は、まずないかと思います。
そもそも頭で分かっていても身体が思うように動かない事がほとんど。
でも逆に、頭ですら分かっていないのに、身体は上手く動く!なんて事もありません。
皆さんもこれまで、頭の引き出しの中から覚えているコツを引き出して、色々と試して来たことかと思います。
成長する(オーリーが上手なるには)1日で出来るだけ色んなのコツを試す必要があります。
オーリーに悩んでいた私は、少しでも自分のオーリーを良くするコツはないのか?と日々Youtubeで沢山のHOW TO動画を見てきました。
その中で実際に「これは役に立ったなー」と感じたコツを以下の記事にまとめました。
良かったらご覧下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
以上で、スケボーオーリーのやり方【初心者でも分かりやすく解説】の記事を終わります。